森の巨人たち100選 千本ナラ
願いがかなうと言われた「千本ナラ」
石狩市浜益区の市道「毘砂別送毛線(びしゃべつおくりげせん)」の山頂付近に、「新日本名木100選」に選定された樹齢(推定)800数十年、幹周り4m80cm、樹高18m級のミズナラの大木がひっそりと存在しています。
日本海から吹き上げる風のため、枝が多数に分かれて空に向かって伸びている姿が、千本も生えているように見えることからこの呼び名がついたそうです。
この木に触れたり葉で患部をなでると病気が治ったということから、過去にはご利益のある「御神木」としてテレビ報道され全国的に有名になって以来、ピーク時には年間5,000人が訪れたこともありました。
もともとは同じサイズの木が3本並んでいましたが、過去の落雷や暴風により2本が倒れ、現在は左端の1本のみが残っています。
今でも願掛けに訪れる方は多く、浜益区実田にある浜益温泉では願い事を書くための「しゃもじ」や千本ナラグッズが販売されていますよ。
「なぜしゃもじ?」と思いますか?今あなたの頭に浮かんだ、あの、ご飯をすくう「しゃもじ」です。あ、木のしゃもじです。プラスチックではないです。これは、願掛けに来る人々を救う→すくう→ご飯をすくう→しゃもじ となったとか。
実際、千本ナラにはたくさんのしゃもじが括り付けられています。千本ナラと言えばしゃもじ、なのです。
浜益はほかにも巨木が存在します 黄金山のイチイの木
100年もの間、実をつけ続けている 100年りんごの木
北海道命名とほぼ同じ年月を歩み今でも実をつける あんずの木
◾️概略
- 1932(昭和7)年 講談社雑誌「キング」に当時の高氏写真館による写真が掲載され、全国に知られる。樹齢約750年
- 1990(平成2)年 読売新聞社編「新日本名木百選」に選ばれる。樹齢800年
- 1992(平成4)年 「願いがかなう木」としてテレビで紹介される。
- 1996(平成8)年 営林署(現・森林管理局)・村観光協会・村による「千本ナラ」観光振興協議会が設立される。
- 2000(平成12)年 林野庁による「森の巨人たち100選」に選ばれる。
- 2001(平成13)年 林木育種センター北海道育種場により、千本ナラの遺伝子を受け継いだ苗木が植樹される。
- 2003(平成15)年 「千本ナラ」観光振興協議会が浜益村「千本ナラ」巨樹・巨木保全協議会に改称される。
- 2004(平成16)年 旧浜益村で第4回北海道巨樹・巨木サミットが開催される。
- 2013(平成25)年 3月29日付けで石狩森林管理署と浜益魚つきの森推進協議会が「社会貢献の森に関する協定」を締結。
◾️交通アクセス
- 自動車をご利用の場合
○ 札幌方面から
札幌中心部から国道231号線を北上し、約75km(約1時間40分)、毘砂別バス停を左折。市道毘砂別送毛線を約6km舗装された急坂路を南進すると道沿いに千本ナラの表示看板あり。
○ 滝川方面から
滝川市中心部から国道451号線を約63km(約1時間20分)西進し、柏木交差点を左折、国道231号線を札幌方面へ約2,2km南進し、毘砂別バス停を右折。市道毘砂別送毛線を約6km舗装された急坂路を南進すると道沿いに千本ナラの表示看板あり。 - バスをご利用の場合
○ 札幌方面から
沿岸バスが運行していますが、ダイヤ改正の可能性もありますので、下記へ確認が必要です。運行時間の関係から日帰りは不可。
℡ 0164-64-1550
○ 滝川方面から
北星交通株式会社が運行していますが、乗車の前日までに予約が必要です。運行時間の関係から日帰りは不可。
予約ダイヤル ℡ 0125-23-4649
※バスは運行本数も少なく降車場所から千本ナラまでは距離(急坂路)もありますので、自動車のご利用をお勧めします。
※冬期間は市道毘砂別送毛線が通行止めとなっています。
◾️事務局
浜益「千本ナラ」巨樹・巨木保全協議会 ℡ 0133-79-5700 または 0133-79-2029
浜益「千本ナラ」巨樹・巨木保全協議会とは
平成15年6月、前身の「千本ナラ」観光振興協議会から構成・規則を改め設立され、「千本ナラ」の保全活動を目的とし、歩道や保護柵を設置するなど、自主的な保全活動を行なっています。最近では視察に訪れる方の要望により、ボランティアでガイドを行うなど、「千本ナラ」に対する理解を促進する活動を行なっています。
- 2019年01月04日 金曜日 22時53分
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