2018年北海道遺産となった「濃昼(ごきびる)山道」
濃昼山道とは
「濃昼」と書いて「ごきびる」と読みます。濃昼山道は、1857年(安政4年)に厚田場所請負人濱屋与三右衛門が幕府の命を受けて自費で完成させました。浜益区の隣の厚田区安瀬(やそすけ)地区から濃昼地区までを結ぶ長さ11kmにおよぶ山道です。完成後は荘内藩による北方警備の要路、そして地域住民の生活に欠かせない道路として100年以上にわたり利用されていましたが、1971年に国道231号線が開通して以降は利用者が途絶え「忘れられた道」となっていました。
この「忘れられた道」は有志により復元され、海を望みながらのトレッキングやトレイルランニングが楽しめます。
2018年濃昼山道と増毛山道が北海道遺産に選定されました。
濃昼山道にまつわる昔話
忘れられた道とはなりましたが、当時山道で起こった事件や事故は「昔話」として今も語り継がれています。山道を歩いていた人が熊に襲われた話や、真冬に山道を歩いていた男性が一服したまま凍ってしまった、という話があります。
陸の孤島と言われた浜益ですが、この山道ができたことで当時の住民は喜んだことでしょうね。しかし自然は厳しく、そして険しく、ときには悲しい出来事があったのだと想像します。
アクセス
《厚田側の登り口》国道231号「滝の沢トンネル」手前、山側コンクリートの壁の奥に登り口があります。
《浜益側の登り口》国道231号から濃昼地区へ入ったところに登り口があります。